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クォーターソーン・カット(柾目)/古きアメリカの巨木 メタセコイア


こんな巨木が豊富に取れた時代に、マーチン、ギブソンなどのアメリカのギターメーカーは惜しげもなく、当たり前に伐採を続け、今日オールドギターと呼ばれる楽器を作りました。しかし年代とともに、これらの木々は枯渇し、今では材木なら何でもよい程度と言えば叱られますが、良材を使うことができなくなりました。

この写真の木からギターを作ったという話は聞いたことがありませんが、往時のスプルースなどはこのような巨木だったのでしょう。これを輪切りにして4等分に鉞などで繊維方向へ叩いて切り出します。それをまた鉞や斧で繊維方向上部から叩き割っていきます。そうして取り出した用材をクォーターソーン・カット用材といいます。無駄の多い切り出し方ですが、サウンドにとって一番良い方法なのです。杉の木はクォーターソーン・カットがし易い木材で、今日でもカナダ方面で、その切り方専門で用材を作っている人たちがいます。新月の闇夜に切り出すのが一番の良材になります。なぜなら材木の滋養分は満月の日に満月の引力で最高に導管を通って木材上部まで吸い込まれます。そして月のない新月の闇夜は月の引力がないので、導管に栄養分が空っぽなのです。この栄養分が切り出した木の寿命を短くします。楽器にとって栄養分のない時の木がサウンドに良いのです。しかしそんな呑気な事は今の時代ではできません。日本に法隆寺伽藍がありますが、それらの用材は新月に切られたもので、1400年間、奈良の斑鳩の里で立ち続けています。


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